プロボクサーを目指す際に、どのボクシングジムに入会するかは非常に重要な選択です。大手ジム、小規模ジム、地方ジムそれぞれにメリット・デメリットがあり、自分の目標や環境に合ったジムを選ぶことが後悔のない選択になります。
自己紹介
まず簡単に自己紹介させてください。私はフルタイム勤務の会社員をしながらプロボクサーとして活動し、A級ライセンスを取得、日本ランキング入りを果たした元ボクサーです。この経験をもとに、それぞれのジムの特徴について解説していきます。
大手ジムの特徴
大手ジムとは、多くのプロ選手を抱え、チャンピオンやランカーなどを多数輩出しているジムのことを指します。
メリット
- 選手層が厚く、スパーリングパートナーが豊富
- ジムが自主興行を行うことが多く、試合のチャンスが多い
- タイトルマッチやランカー挑戦の機会が得やすい
- レベルの高いライバルが多く危機感をもって練習ができる
デメリット
- 選手のレベルが高いため、自信をなくしやすい
- ライバルが多く、競争が激しい
- トレーナーの指導がトップ選手に集中することがある
- 一度の敗戦で、再びチャンスを得るのが難しくなることがある
大手ジムは、「本気で世界を目指したい」「ハイレベルな環境で成長したい」という人には向いていますが、競争に打ち勝つ覚悟が必要です。
小規模ジム・地方ジムの特徴
小規模ジムや地方ジムは、プロ選手の数が少なく、地域に密着したジムが多いのが特徴です。
メリット
- プロ選手が少ないため、プロになりやすい
- 一般会員との距離が近く、応援してもらいやすい
- トレーナーの指導を受けやすく、手厚く育ててもらえる
- 大手のジムと比べるとひとつの敗戦で進退が左右されるほどでもなく自身が希望するなら長く現役を続けやすい
デメリット
- スパーリングパートナーが少ない
- 自主興行の開催の有無によっては試合の機会が限られることがある
- 大手ジムに比べてプロモーション力が劣るため、タイトルマッチやランカー挑戦のチャンスに恵まれにくいことがある
私は現役時代、地方の小規模ジムに所属し、プロボクサーは5人もいない状況でした。しかし、その分トレーナーにしっかり指導してもらえました。私自身、最初は1試合だけして引退するつもりでしたが、気づけばA級ボクサーとなり、日本ランキング入りするまでになりました。
もし「いきなりトップレベルの環境に飛び込むのは不安」「じっくり成長したい」と思うなら、小規模ジムや地方ジムも選択肢として考えてみてください。
ジム入会の前に見学やリサーチをする
それぞれのジムの特徴が分かったところで、実際にジムを選ぶ際のポイントについて説明します。
ジム選びのチェックポイント
- ジムの雰囲気や指導方針を確認するために見学をする
- 自主興行を行っているかどうかを調べる
- 他のジムとの交流やスパーリング機会の有無を確認する
- 実際に所属している選手のレベルや試合経験を調べる
どのジムも一長一短があるので、可能ならば複数のジムを見学し、自分に合った環境を選びましょう。
ジムの移籍は昔よりしやすい
以前は、一度プロ選手として登録するとジムとの契約関係で移籍が難しく、移籍金を要求されることもありました。しかし、現在はルールが改訂され、ジムとの契約は最大3年までと定められており、移籍が自由になっています。
そのため、「最初に選んだジムが合わなかった」という場合でも、別のジムに移ることができるので、安心して自分に合う環境を探しましょう。
まとめ:あなたに合ったジムを選ぼう!
どのジムがベストかは、人それぞれの目標や性格によります。
- 世界チャンピオンを目指し、ハイレベルな環境で競争したいなら大手ジム
- じっくり成長しながら、選手生活を続けたいなら小規模・地方ジム
いずれにしても、ジムの見学やリサーチをしてから決めることをおすすめします。プロボクサーとしてのキャリアを充実させるために、自分に最適なジムを選びましょう!
あなたのボクシング人生が充実したものになることを願っています!
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